9月初旬、しょうぶ学園の統括施設長である福森伸さん(写真左)をはじめ、4名のスタッフの方々が楽園展におみえになりました。青森への研修旅行の途中とのことで、あまりお時間はなかったのですが、展示会場をお楽しみいただきました。ちょうど、アトリエ・エレマン・プレザンの佐久間寛厚さんも来館中で、福森さんの講演会以来のお二人の再会となりました。みなさんの背後に掛かっているのは、濱田幹雄さん(しょうぶ学園)の手による、アクリル絵具で帆布へ描いた作品です。
来る10月1日(水)は都民の日で、楽園展が無料でご覧いただけます(都民以外の方もすべて無料です)。また、しょうぶ学園のドキュメンタリー映画「so:but[and]=1.2.3.4――あらかじめ.情動の.」の上映会と福森伸さん×ウィリアム・ブラワーさん(デザイナー、建築家)の対談も講堂であります(これも無料)。どうぞご来館ください。(N)
上映①13:00~14:15 対談14:25~15:40 上映②15:50~17:05
8月24日に公開制作作品のプチ展示替えがありました。8月にギャラリーAで描かれたアトリエ・エレマン・プレザンによる作品が、ステージ一面に並んでいます。ひとつひとつが個性ゆたかな作品ですが、上から眺めると、作品の並ぶステージ全体がひとつの心地よい響きを奏でているようで、不思議な感覚をおぼえます。会期前に描かれたF100号サイズのパネルも、壁際に一部新たな作品がお目見え。楽園展はチケット1枚につき2回の観覧が可能です。2度目のご来場もお待ちしております!(M)
展覧会は25日目を迎え、はや会期の三分の一を終えようとしています。本日、『読売新聞』(朝刊)の芥川喜好さんの連載コラム「時の余白に」にて、「無垢の魂が教えるもの」と題し、「楽園」展のことが採り上げられました。芥川さんは、先日のアトリエ・エレマン・プレザンの公開制作もご覧になられているのですが、本展は「これまでのどんな美術取材とも異なる、ものごとの根源に触れる感覚にみちた経験」をもたらし、「会場は奇跡のように明るく、穏やかで、自由」だと書いてくださっています。あいかわらず暑い日が続いていますが、ぜひとも、多くの方々に実際の展示をご覧いただければと思っております。(N)
今週は3日間にわたり、アトリエ・エレマン・プレザンによる公開制作が行われました。制作風景を見ていると、一見さりげない佇まいの中に、作家とスタッフの言葉にならない繊細なコミュニケーションが沢山つまっていることに気づかされます。写真はそうした濃密な時間の中で生み出された作品の数々。ギャラリーAは吹き抜けの空間なので、作品がまさに描かれていく様子を上から眺めることもできます。公開制作のタイミングに居合わせたときは、今しか見ることのできない制作の時間をじっくりご堪能ください。(M)
本日、アトリエ・エレマン・プレザンによるギャラリーAでの公開制作が初めて行われました。展示準備中(7月23日)に行われた制作も圧巻でしたが、普段のアトリエの様子が垣間見られるような、実に魅力的な雰囲気でした。会場で是非、出来立ての作品をご覧いただければ幸いです。(N)
4月17日にスタートした本ブログも早くも3ヵ月を越え、展覧会も無事オープン。図録も完成しました。印刷は北海道札幌市に本社のあるアイワードさん。同社のプリンティングディレクターの浦さん、営業の石橋さんに全力で取組んでいただきました。
価格は税込で2000円です。どうぞ会場で手に取ってご覧ください。(N)
本日、無事オープンの日を迎えました。会場はご覧のとおり、たいへん賑やかなものとなりました。しょうぶ学園の福森伸さんによる講演会が開催され、福森さんのユーモアに満ちたお話しに客席は何度も湧きました。次回の記念講演会は9月15日。講師は、小説家の高橋源一郎さんとアトリエ・エレマン・プレザン東京代表の佐久間寛厚さんです。(N)
「楽園展」がついに会場準備の段階に入りました。会場施工は丹青ディスプレイの栗原さんがご担当。仮設壁・展示ケースの素材や色、図面、パネル類の確認や調整を経て、一昨日から、職人さんの手によって会場が丁寧につくりあげられていっています。少しだけ作業中の様子をご紹介しましょう。写真は、左がアトリエ・エレマン・プレザンの作品が展示され、制作も行われるギャラリーAの空間、右がしょうぶ学園の作品が展示されるギャラリーCの空間です。明日からはいよいよ作品の展示が始まります!(M)
鹿児島のしょうぶ学園には「ル・デポ」というショップがあり、学園内にある木の工房、土の工房、紙の工房などで日々制作されているクラフトが販売されています。楽園展でも展示される、独特の味わいのある木の皿や盆、和紙の封筒、手描きのバッグなど、充実したラインナップに心うばわれます。「楽園展」の会期中、当館ミュージアムショップで、工房しょうぶのクラフトの特集販売が行われることになりました。(ただし、クラフトは一点ものなので、全く同じものはありません。そして数に限りがあります!)
さらに、会期中、アトリエ・エレマン・プレザンの作品をもとにつくられたポストカード、缶バッヂ、クリアファイル、シールなどのオリジナル・グッズもミュージアムショップに並びます!色とりどりの作品を沢山つかった、見ているだけで楽しくなるようなグッズです。当館ミュージアムショップの店長、美術出版サービスの永田さんが打合せを重ね、ひとつひとつのデザインや素材を調整しながら、すてきなグッズを製作してくださいました。
しょうぶ学園のクラフトも、アトリエ・エレマン・プレザンのグッズも、自分で使ってよし、大切な人にプレゼントするもよし!展覧会を見たあとはミュージアムショップで展開される楽園展もぜひお楽しみください。(M)
本日、「楽園」展の額装作業が行われました。5月16日のブログでお伝えしたとおり、レモン画翠の菅原さんら4人のスタッフの手により、アトリエ・エレマン・プレザンの作品がフローティング加工の額装を施されたのです。
木地そのままの楢材の縁、そして生成りのマットと色鮮やかな作品の相性がとてもよく感じられます。額は作品を保護するものであると同時に、料理を盛り付ける器のようなものでしょう。料理をおいしく味わうために、器の選択はとても重要な要素なのです。
無駄のない、流れるようなプロの手わざによって額に収まった作品は、何かとても満足げに見えました。(N)
先日、「楽園」展の図録の打合せが行われました。デザインは広報印刷物に引き続き、永井裕明さん、堀川玲菜さん、本間亮さんのチーム(N.G.inc.)にお願いしています。
図録は資料として残っていくものであると同時に、展覧会に込められた「スピリット」を伝えていく重要なアイテムです。実物の作品が並んだ会場から立ち上がる気配とモノとしての図録の全体像が「≒(イコール)」で結ばれるようなあり方を求めて、判型や使用する紙、表紙のデザイン等々、デザイナーの方とのコミュニケーションを通じて、決めるべきことがたくさんあります(そこに「予算」という無視できぬファクターが関係してくるのはいうまでもありません)。大げさな言い方になりますが、この世にひとつしかない「楽園」展の図録は、どのようなものであるべきなのかが、突き詰められていくのです。
会期が終了すれば、展示をみることはできません。図録がそのかわりとなるでしょう。展覧会の準備において、図録の制作は最も悩ましく、そして心躍るひと時なのです。(N)
現在準備中の展覧会チケットの印刷は、ポスター・チラシに引き続き、成旺印刷の原さんと佐伯さんがご担当。5月16日(金)、お二人が色校正の再校を持ってきてくださいました。校正を重ね、色味の調整をしていくと、絵具の深みや素材の質感が増して見え、印刷された作品が生き生きしてくるようです。
チケットはアトリエ・エレマン・プレザンとしょうぶ学園の作品が上下に配されたデザイン(N.G.Inc)。前回の色校正が反映され、再校はかなり良い感じでした!印刷後、ナンバリングや切り取り線加工を経て、チケットの完成となります。
今回は、会期中、アトリエ・エレマン・プレザンが特設スペースで作品制作を行うこともあり、チケット1枚につき2回の入場が可能となっています。展覧会入口で手に入れた後もこのチケットを大切に保管し、2度の来場で展覧会をより深く楽しんでいただけたらと思っています。(M)
5月15日(木)、作品の額装をご担当いただくレモン画翠の菅原さんと湊さんが、準備作業と打合せのために来てくださいました。
「楽園としての芸術」展では、アルシュ紙に描かれたアトリエ・エレマン・プレザンの絵画作品40点あまりが展示されます。今回は、紙をマットで上から押さえるのではなく、紙をマットから少し浮かせるフローティング加工で額装することになりました。この加工により、つくり手たちの筆の動きが紙の隅の隅にまで伸び、色彩のかがやきが広がっていくさまを展覧会でもじっくりご覧いただけることでしょう。今日の詳細確認を経て、6月に実際の額装作業が行われる予定です。
「楽園」展では、レモン画翠さんによるプロの額装の技にもぜひご注目ください。(M)
5月1日(木)、「楽園」展のポスター、本チラシが納品されました。メインの作品は、冬木陽さん(アトリエ・エレマン・プレザン)の《あか》(2012年)。アルシュ紙にうすく溶いた油彩絵具で描かれた、本展にふさわしい、わくわくするようなイメージです(実際の作品サイズは、50.8×66.5㎝。ポスチラでは、上下左右とも若干トリミングしています)。
裏面には、牧野亜美さん、安澤美里さん(以上、アトリエ・エレマン・プレザン)、しょうぶ学園の野間口桂介さん、濱田幹雄さん、下川智美さんによるアクリル画や刺繍、「工房しょうぶ」の木製皿など、個性あふれる作品の数々を紹介しています。
デザインは、仮チラシに引き続き永井裕明さん(N.G.inc.)。印刷は成旺印刷株式会社さんにお願いしました。ぜひお手に取っていただき、展覧会の雰囲気を感じて頂けたら幸いです。(N)
このブログでは、東京都美術館で7月26日から開催される企画展「楽園としての芸術」展が、さまざまな人たちとの関わりの中でできあがっていく様子を、現場の写真を交えつつご紹介していきます。
「楽園としての芸術」展では「アトリエ・エレマン・プレザン」と「しょうぶ学園」のつくり手たちによる作品を展示しますが、2014年2月と3月、二回に分けて、両アトリエで制作された展示予定の作品の写真撮影が行われました。
カメラマンの大谷一郎さん、アシスタントの大村さんが美術館に来て(撮影した内の一日は、東京に記録的な大雪が降った次の日でした…!)、機材をセッティングし、てきぱきと撮影していきます。しょうぶ学園のある鹿児島、アトリエ・エレマン・プレザンのある三重と東京から美術館に運び込まれてきた作品が、梱包を解かれ、照明をあびて、一点一点大切に撮影されていく様子を見ていると、これらが一堂に会する夏の展覧会がますます待ち遠しくなります。
大谷さんが撮影してくださった作品写真は、広報印刷物や展覧会図録となって、皆さんのお手もとに届けられます。
4月後半に先行チラシ、5月にポスターとチラシがお目見えする予定ですので、お楽しみに!(M)